やぎ座


詞・曲:頭慢

おじさまとあそぶのは楽しくて
時間をわすれてはしゃいでた
けれどそれを見ていたおかあさまの哀しそうな顔に
いつか気がついてしまったの

おとうさまのことを
前におかあさまにきいたことがあるの
でもおかあさまは首を振って教えてくれなかった
それ以来聞いちゃいけないことだと思ったの

その夜おかあさまはわたしに言ったの
「おかあさまがいなくても
あなたはしっかり生きなさい」えっおかあさまは
いつもいっしょじゃないの

おかあさまがいなくなって
わたしはひとりぼっちになった
なんだかおじさまと遊ぶのも
いままでのように楽しくなくなったの

ある日うちに来たよそのひとが話してた
こんなやぎがたくさんいるところがあるって
わたしはそのとき気が付いたの「わたしはヤギ」
わたしはヤギなんだと

わたしはここを出ようと思います
やぎがたくさんいるところへ行こうと思います
ひとりぼっちでいるのはもういやだから
そこにおかあさまもいるかも知れないから

真夜中に柵をこえました
知らない場所をどこまでも歩いていきました
だけども歩いていくうちに段々疲れてきて
もう私は歩けないのです

わたしは地面にころがって
そのときはじめて夜空に気が付いた
初めて見る夜の空に光るものがたくさん
あまり明るくない星がわたしなんだと思いました

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