選ばなかった未来へ

詞・曲:頭慢

明け方に見た夢の中で あの時さよならをしたあの人が
知らない街で 誰かの後ろ姿を見送っていた

日々はなにかを選ぶことの いつもいつもいつもその繰り返し
そうして選ばなかった世界がまたひとつできあがる

でももしかしたら様々な未来は人の心の奥にあって
いま目の前にひろがる海はただひとつの海かも知れないなんて
それならば息を止めてこの海に心の全てゆだねれば
別の世界に住む僕やあなたと ふと出会えるかも知れないなんて

選ばなかった未来に 今存在している僕よ
あなたの暮らしはどうですか 僕と同じくらいに幸せに生きてますか

あの日からあなたは知らない 僕があなたの知らない誰かと
ふるさとを離れてこんな場所に暮らしていることも

同じように僕は知らない 違う道を選んだ僕が
別の世界のどこかであなたと一緒になっていることも

選ばなかった未来に 今存在している僕よ
あなたの暮らしはどうですか 僕と同じくらいに幸せに生きてますか

きっと世界中の人の心の奥は深い場所でつながってて
僕の全然知らない世界も 時空をこえてつながってて
それならばこころの海の奥をどこまでもたどってゆけば
別の世界に住む僕やあなたとまた出会うかも知れないねなんて

選ばなかった未来の 今日の天気はどうですか
今はめぐりあうことも無いけど また今日も一日 好い日でありますように

選択は決して自分の将来を決めることではなくて
限りない多重世界をまたひとつ生成してゆくこと
その世界に新たな 意思を持って生きるとき
周囲の世界は新たな 意思と共に 生まれる
そして大丈夫あなたが 選ばなかった世界も
ちゃんと存在していてあの子もそこで暮らしているから

選ばなかった未来の 今日の天気はどうですか
あなたの暮らしはどうですか 僕と同じくらいに幸せに生きてますか

2 Replies to “選ばなかった未来へ”

  1. 小学生の頃から片想いをした男の子とはSNSで再会して、彼が音楽を続けてること、まだ幼く可愛らしい女の子の父親になったことを知り。
    高校時代に憧れた人は、父上の跡を継いで住職になり、私の息子と同い年の男の子の父親に。

    極度の恋愛恐怖症だった、10代、20代。
    いずれ千切れる糸ならば、初めから結ばない、自ら断ち切ってしまえば、傷も負わず痛まないと思い込んでいた頃。
    自分を受け入れてようやく、他人とのつながりを保てると知り。蓋をした感情も、手に取ることが少しはできるようになったか。
    人生の折り返しを過ぎてもまだ、恐怖症がふと顔を出す。

    そんな私に、救いを示すような歌です。

    1. コメントありがとうございます。
      年とっても10代や20代の恋を引きずってる。
      不思議なものです。
      今でもときおり湧き上がる後悔や何とも言えない感情。
      別の世界では・・と考えることにたどりつき、私自身も救われた気持ちがしています。

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